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「厭(いや)な物語」に魅力を感じる理由

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先日、本屋さんで

 

「厭な(いやな)物語」

 

という本を買いました。

なぜこんなタイトルの本を買ったかと言いますと、帯にこんなことが書いてあったからです。

 

「読後感最悪」

 

 別に罰ゲームで負けたわけではありません。自らの意思で買いました。

 

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じゃあ、なぜこんな帯が書かれた本を買ったのか?

 

 どうも自分は、本や映画に限って言うと「感動もの」「笑って泣ける」という、味わう前から「楽しそうなオーラを放つ作品」がキライです。

 

感動とか面白さは、知らない世界を知って驚愕したり、わからなかったことがわかったりとか、自分なりに面白い解釈をしてみたりとか、少しだけ「主体的」なことから出てくるものだと思うからです。

 

そして「感動もの」「笑って泣ける」と吟っているものや、皆が口を揃えて「感動した」と言う作品は、たいていは「感動するように設計されたもの」、「笑って泣けるように設計されたもの」であることが殆どであると思うから。

 

要は受け身でも面白い。受け身でも面白いから、面白さがそこで完結してしまう。

 

遊園地のアトラクションに近いイメージです。楽しむために設計されているから、乗っている間は当然すごく楽しいし、ワクワクするけど、楽しいのは乗っている間だけ。

 

終わってしまえばそこまでで、特に何も残らない。なぜなら、それはとても受け身な経験で、咀嚼して自分なりに吸収する必要がないからです。

 

咀嚼して吸収しなければ、栄養になることもないし、血にも肉にもならず、その場で消費して終わる。

 

だから、思い出して楽しいのは友達とワイワイ列に並んだことだったりするでしょう。

 

これと同じで、本も映画も、ウケるように設計されたものは、その場は楽しくてその場で終わり。その後は殆ど思い出すことはない。

 

やっぱり受け身なことには「驚き」が少なく、「解釈」も必要ないからだと思うのです。

 

それと対照的に「ネガティブなもの」「ヘンなもの」を見たとき、人間は色々と「解釈」するものだと思う。

 

こんなヘンなものを作ったのはなぜか?どんな意図があったのか?

 

一生懸命解釈するから、その後に必ず展開がある。

 

その展開のあとに、別の面白さが隠れていたりする。もちろんそうでない場合も多々ありますけど。

 

例えば、20年ほど前に

 

「ベンヤメンタ学院」

 

という全く意味不明な映画を観たとき、まさにこの事を感じました。

 

この映画の舞台は「召し使い養成学校」。

 

中年の男性が教室で口を揃えて

 

「ご主人さま。お食事のお時間です」

 

「大変です!奥さまが・・・奥さまがお倒れになりました!」

 

とひたすら暗唱するシーンは、全くの意味不明。

 

もうこの時点で「笑い」を狙っていること以外は考えられない。

 

ところが困ったことに、そこには「コメディ要素」は一切無かった。

 

とにかく驚きました。今までに観たどんな映画とも違っていたから。怖いもの見たさに近い感覚で、最初はのめり込みましたが、ひとつ問題がありました。

 

全然面白くない。

 

あまりにも意味不明で楽しめる要素が皆無で、結局途中で断念しました。

 

 そして見終わった後、「このつまらなさを誰かに伝えたい」と強く思い、後日友達と遊んだときにこの映画を話題に上げました。

 

全くの意味不明な映画にお金を払い、時間をムダにした無念さ。

 

「召し使い養成学校」という不気味な舞台と、そこで繰り広げられる、意味不明な「召し使い授業」。

 

 何なんだ?!このふざけた映画は?!どんないきさつでこんな映画が日本に入ってきたんだ?!どんな映画館で公開されたんだ?!

 

ボクの二時間を返してください。

 

そんな愚痴を熱く語ると、こんな反応が見られたりします。

 

「そんなつまらない映画があるなんて・・・面白そうじゃないか・・・(意味不明)」

 

そんな突き抜けたつまりなさを貫いた映画に興味を持った友達が、「つまらないこと大前提」で観てみたら、

 

「これ、結構面白かったぞ!」

 

となったりするんです。

 

そして「マジ?!そうか・・おらも毛一回観ようかな」

 

これが不思議と面白い。こんな展開含めて面白い。

 

単に観ている間だけ面白い。ではなくて、観た後の展開も含めて面白い。

 

「面白い」の幅が一気に拡がる面白さ。

 

 そんな理由で「妙な本」「ブッ飛んだ映画」「ヘンな設計のバイク」「誰が食べるのかわからない料理」

 

そんな話題に「面白さ」を見つけ、伝えることが面白い。

 

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