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子供に伝えて身に染みたこと

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日々の記録。

小学校4年生の長女と小学校に入学したばかりの長男がいます。このくらいの年齢の子供と一緒に暮らしていると、「日頃から子供に伝えておくことって何かな?」と考えることがあります。

「子供になにか一つ大事なことを伝えるとしたら何を伝えますか?」とふと聞かれたときに、自分は何と答えるだろう?

政治や経済について何か聞かれて答えに窮するよりも、こういう人格に関わることを答えられないのは少し恥ずかしい。

仕事帰りに歩きながらそんなことを考えていたら、

「自由であること」「楽しむこと」「意志を持つこと」「好きなことを見つける」など、色々な言葉が頭に浮かんできました。

その中で一番腹の中でしっくりくるのが

 

「許す」

 

というキーワード。

 

「許す」ことは、当然のことながら他人に優しく接するという意味も含んでいる。でもそれ以上の意味をもう一つ含んでいる気がする。

もちろん、何をされても無条件に相手に譲るという浅はかな意味ではなくて。

言葉にできなくてなんとなく歯がゆいので、逆に考えてみた。つまり許せないときとはどんな状態だろうか?

 

「自分が最も大事にしていることが奪われそうになったとき」

 

あぁ、これならわかる。自分が大事にしていることは、あらゆる手を使って抵抗してでも絶対に明け渡したくないですから。

そしてそれと同時に、自分にとってそこまでして大事にしたいこととは何だろうか?

考えてみる。恐らくはそんなたくさん存在するはずがないとも思う。

“大事なこと”を言い換えると、それは”優先すべきこと”になるから、大事なことがたくさんあるってことは優先すべきことがたくさんあるということになります。

それは結局何が大事なのかわかっていない(決められない)ということと同じでもあるわけで(優先すべきことが両手に抱えるほどあるという状態に矛盾がある)。

少しずつ自分の中で言葉になりつつある。

 

「許す」ことは、自分の中での大事なことを明確にしておくことと深く関わっている。

 

世間一般に「大事」だと言われていることは腐るほどあるのだから、切り捨てるものを自分で決めて、”大事なものはこれ”と自分で選択しない限り、あらゆることが大事ということになってしまいます。

お金も大事だし、健康も家族も友達も仕事も時間もルールも義務も好きなことも我慢もストレス発散も冒険も安定も大事。

大事なことが増えれば増えるほど、それを脅かすものや妨げるものが増えてくるから、自分の中で許容できる余裕も減っていきます。

許せないことが増えていきます。

つまりは、大事なことがたくさんあるほど、自分の中の心の基準も余裕も無くしていくものでもあるかと。

大事がたくさんあるのは、大事の意味を失わせる。

これを実感したのは、十年以上前に職場が地獄と化したときでした。

この頃、デジタル家電という言葉が世に溢れていてボクは入社して間もない若手。国内の各大手メーカーはSAMSON等の韓国メーカーに駆逐される寸前でした。

自分が所属していた組織も、そこにいる人も完全に疲弊しきっていて、まさに空中分解&崩壊寸前(実際にこの後すぐに崩壊した)。

ボクが所属していた職場も例外ではなく(というか特にひどく)、連日連夜意味のわからないプレッシャーと徹夜続きで直属の上司は嘔吐が止まらなくなり出社拒否、仲の良かった先輩含めて何人も精神疾患を患いました。

一つ上の先輩と一緒に「いっそのこと倒れちゃおうか?そうすれば許されるかも」と自笑しながらも半分は本気で囁いたのを鮮明に覚えています。

このとき、特に状況が酷かったボクたちの職場では

「全て大事」という考えがまかり通っていました。

「品質、コスト、納期」はもちろん、エンジニアなのだからクリエイティビティも大事。いや、エンジニアたるもの論理性は更に大事。技術だけでなく仕事のマネジメントも大事だし、教育もスキルアップも大事。全部大事。

”全部大事”の中の1つでも満たせないことがあると、待っていたのは全否定。

この考え方が如何に危険か。人間を恐怖と怒りで包み込み、元気な人を引き篭もりにして、温和な人の暴力性を引き出すのを目の当たりにした。

元凶となったのは間違いなく「全部大事」が引き起こす「許せない」だったと確信している。

“大事”は限りなく自由で個人的なものであって、”自分の大事”と”他人の大事”は互いに独立した存在のはず。

そう考えれば”自分の大事”を”他人の大事”に合わせる必要も、”他人の大事”を正す必要もないことが腹に落ちてくる。

“自分の中の大事なこと”がわかってさえいれば、他人が決めた”全部大事”なんて端から無理なことを自分にも他人にも課さなくなる。

もし”他人の大事”が守れそうになくて全否定されたとしても、自分は”自分の中の大事なこと”に従っていれば良い。

そうすれば、自分を全否定してくる人を怖がったり恨んだりする必要も無ければ、全否定された自分をわざわざ自分で否定する必要も無い。

これを一言で言い表すと、他人のことも自分のことも「許す」ことになる。

どれだけ偉い人に「これは大事なことだからな」と強く言われようと、それはあくまで「相手が大事だと思っていること」であり、それを「自分の中の大事」に置き換える必要なんか無い。

だから他人に何と言われようと、自分が大事だと思えることは何なのか?いつも感じるようにした方が良いよ。自分の大事なことに一生懸命になることは、良い成績を取ることよりもずっと大事だからね。学校の成績なんて「これは大事」と他人が決めたことなんだから。

こんな話を子供たちにしていると、

「パパは何が一番大事なの?」

と聞かれたので

「バイクだな・・・」

 

「でもパパ、バイク持ってないじゃん」

 

でも免許は持ってるんだぜ。ほら。原付からステップアップしたから、「原付」「中型」「大型」全部に印が付いてるだろ?カッコいい?

 

「カッコ良くない」

 

フッ・・・これでいいのだ。”自分の中の大事”は限りなく自由で個人的なものだからね。

 

 

 

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