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”若者がバイク嫌いなわけないだろう”

wakamono

「若者がバイク嫌いなわけないだろう。」

 

そのタイトルが記された雑誌を思わず手に取り、そのまま中身も見ずに迷わず買ってしまった。

 

wakamono

 

若者の動向ってやっぱり気になりますね。「若者」っていう言葉を使うのは今も昔もキライだし、40代に突入してもなお自分が「中年」という認識が全く無い。そして「大人なんだから・・・」「いい歳してそんなこと・・・」という”大人の方たち”の説教の意味を、ただの一度も理解できたことが無い。

 

そもそもわざわざ「若者」というカテゴリを作り、自分と他人を年代別に分ける意味なんてどこにあるの?という抵抗の気持ちしか持てないです。

 

でも・・・それでも最近思うのは、自分の友人含めて周囲の人たちも自分と一緒に歳を取っていくから、10~20代の人間の数が相対的に減り続け、気付いたら日常的に直接関わる人の中から10代後半~20代がスッポリと抜け落ちてしまっている事実。

 

そうか・・・「若者の考えていることがわからない」というジェネレーションギャップってこうやって出来ていくのだなぁと思いながら、ちょっとした危機感も感じる。単純に身近に若者がいないから、若者たちが”わからない存在”に変わりつつある現実に気付いたからです。

 

いつでも大人たちは「常識」という言葉を使って若者に問題があるような言い方をするけれど、結局のところ上記のように関わり合いを持たなくなることで、相手(若者)のことが見えなくなってるだけってことだもんね。見えないからわからない。わからないから不安。不安は脅威になり、脅威に感じるものは潰したくなるという人間の本能的な防衛本能が現れているだけ。

 

そんな前提に立つと、関わり合いを持てば見えることもたくさん出てくるということになる。そんな想いでこのバイク雑誌を手に取ったというワケであります。

 

だから若い人は、おっちゃんやオバちゃんの「最近の若いヤツは○○だからダメだよ。私たちが若い頃は…」という説教や自慢の言葉をくれぐれも真に受けないでね。

 

彼らは「私は若い人たちの思考やポテンシャルが見えないのが不安です。だから若い人を否定することで、その不安を少しでも和らげたいのです」と言っているだけだから。

 

 

バイク離れが叫ばれる20代の若者たち。彼らは本当にバイクに興味が無いのか?

 

もちろん興味のある人にはあるし、無い人には無いに決まっているし、それは今も昔も変わらない。そして乗る人が減っているのは、日本のバイク市場台数が減り続けているデータなんて見なくても、街中で見かけるカスタムバイクの数が減っているのはすぐにわかります。

 

だからと言って、経済環境も自然環境も技術環境も変化してるのだから「街中からバイクが減った」⇒「バイクに魅力が無くなった」と捉えるのは短絡的です。

 

それよりも気になるのは、今の若者たちはバイクのどこに魅力を感じてるのか?どういうところが「ダサい」と感じているのか?その価値基準の傾向がどう変化しているのかとっても興味深い。

 

僕ら1975年生まれの世代が20代の頃は、まず「ノーマル」で乗ることと「スピードで攻める」ことはダサかったように思う(あくまでも自分の周囲の話ですが)。僕らが20代の頃は90年代で、少し上の80年代バブル世代は「速い」と「デカい」を重視する傾向が明らかにありました。

 

時速100キロより200キロ出せるほうが偉くて、250ccより400ccが偉いし、10万円より100万円の方が偉い。僕らの目から見てこの感覚が「ダサい」でした。

 

当時はカッコいいと思うバイクは原形が無くなるほどカスタムされていて、カッコ良い奴はフロントフォークを伸ばしてリジットに改造した国産アメリカンに乗っていたし、アルミタンクを載せてセパハンを思い切り低い位置にセットして、Triumphマフラーで爆音響かせるUKカフェレーサー風SRも流行っていた。

 

僕らの(あくまでも自分の周囲に限ります)価値判断の傾向としては、スピードや走り、性能は度外視。むしろスピード自慢もスペック重視もカッコ悪くて、乗り手とバイクが放つ雰囲気を重視する傾向が明らかにありました。

 

良く言えばスタイル重視で、悪く言えば見掛け倒し。

 

あとは「自分でイジれること」もカッコ良かったかな。これは自分がイジれなかったから、イジれることに憧れていたというだけかもしれないですけど(苦笑)

 

カスタムとスタイル重視の同世代と走り重視の上の世代。彼らは常に見えない火花を散らせていました。

 

では今の20代はバイクのどんなところを重視する傾向があるのだろう?

 

その辺のことは先述の雑誌を読んでいても明確な傾向は分からなかった。ひとつあるとすれば「自分たちのルールや常識を押し付けてくるオッサンがウザい」という傾向(笑)。いいね。いつの時代もここだけは変わらないのかもしれない。

 

古代エジプトの壁画に「今どきの若い者は・・・」という愚痴が象形文字で書かれていたのと同じように、若者だって古代エジプト時代から「おっさんマジうぜぇよな」と陰口叩いていたのでしょう。

 

あと、雑誌の中で若者はこんなことも言っていた。

 

「乗り方とか大事かもしれないけど、おじさんたちにはファッションとか行動とか、周囲の目も意識して欲しい」

 

周囲からの目というと、とかくおじさんたちは「社会ルール」という規範的なところに目が行きがちだけど、彼らが言う周囲の目はもっと総合的な意味合いです。

 

「おっちゃんがカッコいい格好で乗っていたら、それを見て憧れる人が出てきます。自分もたまたま見かけた知らないおっちゃんがスゴくカッコよくて、今でも真似しています」

 

という若者も。彼らは「おっちゃんはダサい」と言っているのではなく「カッコいいおっちゃん」「憧れや見本となるおっちゃん」を欲している。

 

これはファッションやスタイルはもちろんだけど、乗り方とか車線変更した時に軽く手を上げる仕草とか、他人の運転にイライラするとかしないとか、ブレーキの頻度・タイミングとか、その人が表現し得るもの全てが含まれると思う。

 

例えば、筆者はこんなオッちゃんを見たことがあります。20代の頃にハーレー乗りの友だちと二人で峠を走っていた時、僕らの前を洒落た初老のオッちゃんがオープンのクラシックカーに乗っていて、すごくカッコ良かった。

 

ところが・・・カッコいいから近付いて見たいのに、とにかく速くて後ろから追いかけてもなかなか追いつけない。相手は旧いクラシックカーでこちらはバイクなのに。結局僕らが疲れて諦めたんだけど、友達とバイクを停めて「さっきのオッちゃんスゲェな!」と盛り上がったときのこと。僕の後ろを走っていたハーレー乗りが興奮しながらこんなことを言い出した。

 

「さっきのオッちゃん、ほとんどブレーキ使ってなかったよな?!後ろから見てたんだけど、あれだけ速いのにオッちゃんのブレーキランプが殆ど点灯しないんだよ!!」

 

と言われて驚いた。あれだけ速くてブレーキ使わないなんてあり得ないんじゃない?!と。そして

 

「お前のブレーキランプはほぼ常時点灯しっぱなしだったけどな」

 

とも言われた。

 

洒落た格好でクラシックカーに乗って、タイヤが道路に吸いついてるようなメリハリのある走りを見せてくれたのはもちろんカッコ良かった。でも一番は「速いだけじゃなく”上手い”運転をするヤツはブレーキを最低限しか使わない」ということを無言で教えられたことが衝撃でした。

 

それ以来、筆者は「極力ブレーキを使わない運転」を心がけるようになったのだった。

 

こういうことって、あまり時代や流行りは関係ないことなのかもしれないですね。

 

オッちゃんの方が知識、技能、経験量は多いのだからそれを生かして、若者には出来ないことをサラリとやってのけたり、目から鱗が落ちるような知識をさり気なく教えてくれることはやっぱりカッコいいのだと思います。

 

そして、洒落た格好をしていることも大事かと。「外見より中身」とはよく言うけれど、これには少しだけ反対です。

 

上の例では、まずそのオッちゃんの見た目がカッコ良かったから「近くで見たい」と思ったのが起点になったし、何も知らない人が興味を持つきっかけは、やっぱり外見から入るのは至極健全なことだと思う。

 

中身と外側を分けることは、年齢によって「若者」と「中年」を分けるのと同じくらい意味が無いし、外見は一番外側に滲み出た中身でもある。そもそも経験や知識が少ない若い頃は、外見から入っていくことは極自然なことでもあります。

 

そんなわけで、着地点がよくわからなくなってきたところで終わりにしたいと思います。

 

Instagramをやっていると若い人と接する機会が得られることをここ一年で実感できたので、今後も若い人と切磋琢磨していきたいです。

 

ちなみに、若者が何を考えているのか知りたい人は、下のMOTO NAVI 10月号をどうぞ↓

 

 

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